「文豪シリーズ」第1巻シナリオ公開(6)
こんちは、スタッフMです。
ドラマCD「文豪シリーズ」第1巻シナリオの一部公開、
本日は第3話、『文豪、締め切り前』後篇より2シーンをご紹介です!
天国出版への入社早々、超大物文豪たちの担当を任されてしまった新人編集者。
泉、谷崎への訪問を終え、次は芥川と夏目の家へと向かいますが……!?
【シーン3:芥川宅】
新人編集者 「……あのー、芥川先生? お風呂、入られてます?」
芥川「……風呂だと? 何故そんなものに時間を割かねばならんのだ」
新人編集者「いや、何故って……」
芥川「この僕が風呂に入ろうと入るまいと、世界には何の影響もない。貧困に喘ぐ子供の命が救われるか? 株価が変動するか? 何も変わりやしないんだよ、僕が僕の貴重な時間を浪費する以外は」
新人編集者「は、はあ……? つまり、お風呂入ってないんですね?」
芥川「分かっているのなら何故尋ねた。君の質問について思考を巡らせる間にまた貴重な時間と脳細胞を浪費した」
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【シーン4:夏目宅】
新人編集者 「特に繰り返し読ませていただいたのは『吾輩は猫である』で、何度拝見しても最後のシーンの猫の心境が――」
夏目「はは、ありがとう。君を見ていると、私の門下生たちの若い頃を思い出すよ。みな小説に対する情熱だけは人一倍で、毎日私の家へ来ては議論を戦わせていたものだ」
新人編集者「あ……すみません! 憧れの先生にお会いできて、つい興奮してしまって」
夏目「いや、若者はそれくらいでなくちゃいかんさ。それで、私の他には?」
新人編集者「……え?」
夏目「君は私の他に、どういった作品を読んでいるのかね?」
新人編集者「えっと……芥川先生とか、泉先生とか、谷崎先生とか?」
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美男であるはずの芥川ですが、今日はいつもと様子が違うようです……
夏目先生は紳士な対応ですが、何やら雲行きが怪しく……!?
果たして新人編集は、超大物たちの原稿手に入れられるのか!?
気になる続きはドラマCDで★
次回は連動購入ミニドラマのシナリオを一部公開します!
更新をお楽しみに♪