「文豪シリーズ ~文豪の神様~」シナリオ公開(2)
こんにちは、スタッフMです。
ドラマCD「文豪シリーズ ~文豪の神様~」シナリオ公開を更新しました!
今回は第1話、『文豪、憧れの人』後篇です!
突如現れた志賀直哉。志賀に恨みを持つ太宰は、志賀に口論を仕掛けますが……!?
*****************************************
志賀 「んー、そう言われてもなあ。芥川君自身が、自分の小説の理想形は僕だと言ってるからねえ。なあ、芥川君」
芥川 「あ、はい。志賀さんのことは、夏目先生も尊敬しておいでです」
志賀 「(悪気なく)ま、芥川君みたいな複雑思考タイプの作家には、僕のように思うままに筆を進める直観的な作品は向いてないと思うがな」
芥川 「えっ!?」
太宰 「そうですよ、芥川先生にあんたみたいな含蓄のない小説が書けるものか」
芥川 「(ショック)そ、そんな……」
太宰 「大体、生前、芥川先生があんたにスランプの相談をしたときだって、『書けないときは冬眠した気にでもなって2~3年休んで、そしたらまた書けるようになるよ』なんて適当なこと言って、芥川先生を更に困惑させたそうじゃないか。あんたには親切心ってものがないんだ」
志賀 「あの時のことは確かに、少しつっけんどんだったかなと反省してはいるさ。でもまさか芥川君が、こんなに額が後退するほど悩んでいるとは思わなかった(指さしながら)」
芥川 「(ショック)えっ」
太宰 「指をさすな指を! 大体芥川先生はハゲなんかじゃない、額が広くていらっしゃるんだ、昔からなんだ! 例えハゲだったとしても芥川先生の魅力になんら変わりはない!」
芥川 「(打ちひしがれ)太宰君やめて」
太宰 「その証拠に女性からのアプローチは絶えることがないんだぞ、どうだ凄いだろう!」
志賀 「そうそう、でも結局そのせいで悩みを増やしてたんだよなあ、愛人にゆすられたりして。ああそうか、それで額が後退を」
太宰 「それだけじゃない、芥川先生の男らしさは文壇でも有名なんだぞ。一緒に風呂に行ったやつは口をそろえて芥川先生のことをこう振り返る、巨こ(話を遮られ)」
芥川 「わーーーーーーーーーー!!」
*****************************************
とばっちりで傷ついている芥川氏が不憫です……
次回シナリオ公開は第2 話、『文豪、レジャー施設へ行く』前篇です!
更新をお楽しみに♪