「文豪シリーズ 文豪バトルロワイアル」シナリオ公開(1)!
スタッフMです。
2013年10月23日発売予定、ドラマCD「文豪シリーズ」の新作、「文豪バトルロワイアル ~注文の多い編集部が打ち切りを迫っているようです~」のシナリオ公開がいよいよ開始します!
今回は、なんと「文豪シリーズ」特別編ということで、夏目漱石(CV:藤原啓治さん)、泉 鏡花(CV:石田 彰さん)、志賀直哉(CV:小野大輔さん)、宮沢賢治(CV:中井和哉さん)、新人編集&編集長(CV:近藤孝行さん)の5人が、豪華共演です!
夏目と泉が、昨今の若手作家や、小説の傾向について話し合っていると、そこへ突然、天国出版の鬼編集長が!
心当たりのない夏目と泉に、編集長は「雑談でもしましょう」と言い出して……?
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編集長「平成では、エリートでも仕事にありつけるか不確かなんですよ。代わりに現代人は、何を求めていると思いますか」
泉 「なんでしょう……愛?」
夏目 「甘味?」
編集長「……少し、難しすぎたかもしれませんね。忙しい現代人には、短時間で読めて即楽しめる、そんな作品が求められる傾向にあります」
泉 「はあ、なるほど」
編集長「更に、現代作品はヒットすれば映像化、グッズ化と大きなビジネスになります。それに引き替え、天国出版文芸部の作品は変わらぬ読者を維持していますが、新規の読者層はありませんし、ビジネスとしての発展もありません。しかも最近では、便利な平成地区の娯楽に心を奪われる明治・大正・昭和地区の人々も少なくないのです」
夏目 「(少しイライラしてきて)それは大変だね。それで、本題は何かね!?」
編集長「そこで我が天国出版は、平成地区向けのライトノベル部門に力を入れるため、文芸部の規模縮小を決定しました。つきましては先生方の連載作品か契約のいずれかを、打ち切りにします」
夏目・泉 「ええーーーーーーーーっ!?」
夏目 「いきなり本題に入りすぎだろう!」
編集長「急かしたのはあなたでしょう」
泉 「ちょっと待ってください、そんな急に……あまりに酷い話ではありませんか」
夏目 「文芸には文芸の良さがある。そうも簡単に縮小だの打ち切りだの、性急な考えだと思わんかね」
編集長「……先生、天国出版におけるライトノベル作家の執筆ペースは、どれくらいだと思いますか」
夏目 「む? 一年に一作とか、それくらいだろう」
編集長「毎月に一冊のペースです」
夏目 「ひと月で!?」
編集長「ええ。ちなみに夏目先生、あなたが生涯でお書きになった小説の数は覚えていらっしゃいますか? ご記憶になければ、教えて差し上げましょうか?」
夏目 「き、聞きたくないっ!」
編集長「夏目先生はお弟子さんにかまけすぎです。それで執筆が進まないなんて言語道断。弟子なんて捨てちまえばいいんですよ」
夏目 「なんだその言いぐさは! 後輩を育成するのも、文学の徒に与えられた使命だろう!」
泉 「夏目先生、落ち着いてください」
編集長「泉先生は、もっと深刻ですよ」
泉 「え?」
編集長「泉先生は単純に知名度が低く、新作を出してもライトノベルのヒット作ほど売れないので、今回の打ち切り対象となりました」
泉 「えええええええーっ! そ、そんな……」
編集長「現に、このドラマCDに登場させるにあたっても、若いスタッフはほとんど読んだことすらありませんでした」
泉 「知りたくなかったですそんな裏事情」
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のっけから、まさかまさかの展開に!
突然、打ち切りを突き付けられた夏目と泉は、一体どうなってしまうのか……!?
続きは、次回のシナリオ公開をお楽しみに~!